バイクに乗る時、何よりも大切なのがヘルメットですよね。しかし、メガネをかけているライダーにとって、フルフェイスヘルメット選びは一苦労。 「メガネのつるが引っかかって、着脱がしにくい…」「長時間の着用で耳の上が痛くなる…」 私も長年、そんな悩みを抱えていました。
そんな中、見つけたのが「ネオライダース (NEORIDERS) FX7 フルフェイス ヘルメット」です。 なんと、7,800円という驚きの価格でありながら、SG/PSCといった日本の安全基準をクリア。さらに、メガネ用のスリットまで搭載しているというではないですか!
今回は、私自身が実際にこのFX7ヘルメットを使ってみて感じた「メガネライダー目線での真価」を、メリット・デメリット含めて正直にレビューしていきます。
ネオライダース FX7 フルフェイスってどんなヘルメット?
まず、このヘルメットの基本的な特徴をまとめてみました。
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 安全規格 | SG/PSC付(全排気量対応) |
| シールド | クリアシールド標準装備(UVカット・ハードコート加工済み) |
| あご紐 | ワンタッチ式 |
| 内装 | 取り外し・洗濯可能 |
| 特記事項 | 内装に眼鏡用スリット採用 |
| サイズ | XLサイズ(61-62cm)※今回はXLをレビュー |
| 重さ | 約1570g |
| 価格 | 7,800円(執筆時点) |
この価格帯でSG/PSCをクリアしているのは驚きです。エントリーモデルとしては十分すぎるスペックと言えるでしょう。特に「眼鏡用スリット」は、メガネユーザーにとって見逃せないポイントです。
【実体験レビュー】メガネライダーの救世主?使ってみた感想
購入前は正直、「この価格で本当に大丈夫?」という不安もありましたが、実際に使ってみて、その考えは大きく変わりました。
1. メガネの着脱が格段に楽に!
これが何よりも一番の感動でした! これまでのヘルメットでは、メガネを外してからヘルメットを被り、狭い隙間から無理やりメガネを差し込む…という煩わしい作業が必要でした。時にはメガネのつるが曲がってしまうことも。
しかし、FX7は内装にスリットが入っているため、ヘルメットを被ったままスムーズにメガネを装着できます。つるがガイドに沿ってスルッと入り込む感覚は、まさに「ストレスフリー」。特に急いでいる時や、ちょっとした停車時にヘルメットを脱ぎたくない時など、その恩恵を強く感じました。耳の上が圧迫される不快感もほとんどありません。
2. 装着感とフィット感
XLサイズ(61-62cm)を選びましたが、私の頭にはちょうど良いフィット感でした。内装は柔らかく、頭全体を優しく包み込んでくれる感じです。ただし、アライやショウエイといった国産高級ヘルメットのような吸い付くようなフィット感とは少し異なります。 重さ約1570gは、フルフェイスとしては標準的か、やや軽め。長距離ツーリングでも首への負担は思ったより少なかったです。
3. 視界とシールド性能
クリアシールドは歪みもなく、視界は良好です。UVカット・ハードコート加工済みなので、日中の眩しさも軽減され、小石の跳ねなどで傷がつきにくいのは助かります。残念ながら、雨天時や冬場の使用では、少し曇りやすいと感じる場面もありましたが、これはピンロックシートなどで対策すれば十分対応可能です。
4. 通気性と静粛性
正直なところ、この価格帯のヘルメットなので、通気性や静粛性に関しては過度な期待はしていませんでした。 通気性は、夏の炎天下ではやはり少し暑く感じます。ベンチレーション機能はありますが、劇的な効果は期待できないかもしれません。 静粛性については、高速走行時にはそれなりに風切り音が聞こえます。国産高級ヘルメット(例えば、SHOEI Z-8やARAI RX-7Xなど)と比較すると、耳元への風の巻き込みやノイズは大きめです。気になる方はイヤーパッドや耳栓の使用を検討しても良いかもしれません。
5. あご紐と内装
あご紐はワンタッチ式で、グローブをはめたままでも簡単に着脱できるのは非常に便利です。Dリング式に慣れている方は最初戸惑うかもしれませんが、一度慣れてしまうと手軽さの虜になるでしょう。 内装は取り外して洗濯できるので、汗をかいた後も清潔に保てるのは嬉しいポイントです。汗っかきの私には必須の機能でした。
気になるデメリットも正直にレビュー
どんな製品にも完璧なものはありません。FX7も例外ではなく、使ってみていくつか気になる点もありました。
- 質感・仕上げ: 商品説明にもある通り、「高級な国産品ほどの品質製品ではない」というのは正直な感想です。特に塗装のムラや、パーツ間の若干の隙間など、細部の仕上げに粗さを感じる部分もあります。これは価格を考えれば納得できるレベルですが、神経質な方だと気になるかもしれません。
- 海外輸入品ゆえの注意点: 製造時や輸送時の細かいスレ・キズが付いている可能性があるとのこと。私の購入した個体には目立つものはありませんでしたが、個体差があるかもしれません。
- ベンチレーション・静粛性: 先述の通り、この点では国産の高級ヘルメット(例: OGK KABUTO RT-33など)には及ばないと感じます。特に高速走行が多い方や、静寂性を重視する方には物足りなさを感じるかもしれません。
しかし、これらのデメリットは、7,800円という価格を考慮すれば許容範囲だと私は思います。価格が数万円するアライやショウエイといったブランドと単純に比較するのではなく、エントリーモデルとしての性能とコスパの良さに注目すべきでしょう。
安全性が最優先!SG・PSCマークの重要性
ヘルメットを選ぶ上で最も重要なのは、やはり安全性です。 ネオライダース FX7は、PSCマーク(消費生活用製品安全法で定められた安全規格)とSGマーク(安全基準・製品認証・事故賠償が一体となった制度)の両方を取得しています。これは、厳しい審査をクリアし、高い安全基準を満たしている証です。
特にSGマークには、万が一製品の欠陥により人身事故が発生した場合に、1億円を限度とする対人賠償保険が付帯しています。また、NEORIDERSはPL保険にも加入しているとのこと。
最近は、国内安全規格外の並行輸入品ヘルメットがネット上で見受けられますが、それらは安全性への担保や保証制度がないため、万が一の際に自己責任となってしまうケースが多いと聞きます。そういったリスクを考えれば、FX7のように正規の安全基準をクリアしている製品を選ぶことの重要性を強く感じました。
こんな人におすすめ!
私がネオライダース FX7 フルフェイスヘルメットを特におすすめしたいのは、こんな方々です。
- メガネを常用しているライダー: 最も大きなメリットはメガネ対応のスリットです。着脱のストレスから解放されたい方には強くおすすめします。
- 初めてのフルフェイスヘルメットを探している初心者ライダー: とにかく安全にバイクに乗りたいけど、高価なヘルメットは手が出しにくいという方には、安全規格をクリアしつつ手頃なFX7は最適な選択肢です。
- 通勤・通学など日常使いでコスパを重視したい方: 毎日使うものだからこそ、気軽に使える価格で、かつ基本的な安全性を確保したいというニーズに応えてくれます。
- デザインよりも実用性を重視する方: マットブラックのシンプルなデザインで、どんなバイクにも合わせやすいです。
まとめ
「ネオライダース (NEORIDERS) FX7 フルフェイス ヘルメット」は、7,800円という信じられない価格でありながら、日本の厳しい安全基準SG/PSCをクリアし、さらにメガネユーザーにとって画期的な「眼鏡用スリット」を搭載した、まさにコスパ最強のフルフェイスヘルメットだと断言できます。
多少の粗削りな部分はあるものの、メガネをかけたまま快適にフルフェイスヘルメットを装着できるという一点だけでも、多くのメガネライダーにとって救世主となり得る存在です。 私もFX7のおかげで、バイクに乗る際のストレスが一つ減り、より快適なバイクライフを送れるようになりました。
メガネライダーの皆さん、ぜひ一度このヘルメットを試してみてはいかがでしょうか。
